手すりの重要性
自分の身体にエネルギーがみなぎり、何をしても疲れないと思っていたあの頃。
何かにサポートしてもらったり支えてもらったりする必要性はなかったかもしれません。
しかし、年齢を重ねるごとに少しずつ力が入りにくかったり体の節々が痛かったりと、不自由な思いが出てきます。
そこでとても大事な存在になってくるのが手すりなのです。
例えばトイレに行ったとき、便座から立ち上がる時にどこかに手をつきませんか?
そこに一本の手すりがあれば、なんてことを思った方もいるかもしれません。
この立ち上がる時の補助というのはとても大事なのです。
特に、高齢者の方のサポートになるのは間違いありません。
というのも、高齢者の方は膝などに痛みが出る方も多く、立ち上がる時に何かにつかまって立つ方が多いです。
しかし壁に何もついていない場合、滑りやすく転倒の原因になってしまいます。
ちょうど手をのせる位置に手すりを設置するだけで、多くの事故を防ぐことができるのです。
また、浴槽のなかもそうです。
水場なのでそれでなくても滑りやすい環境で、立ち上がる時に滑って転んで骨折をしてしまった、という例はとても多いです。
不安定な場所にしっかりと安全対策をしてあげるだけで、ご家族にとっても安心して暮らしていただけるようになるのです。
もちろん、高齢者の方だけではありません。
手すりはお子様にとっても安全です。
浴槽内ももちろんの事、玄関の靴を履くときなどにも手すりがあると、お子様にとっても怪我の防止になるのです。
まだ小さいお子様だと立つことや歩くことも不安定でグラグラしています。
そんな中、歩きたい気持ちが強く、何の支えもない状態で歩き出してしまうと転倒してしまいます。
一度手すりに掴まることを覚えることで突然の転倒を防ぐことができます。
また、手すりの効果は体への負担を減らせることだともいわれています。
冬の寒い気温の中、座っている状態から急に立ち上がろうとすると体の血液が急激に頭に昇ってしまい、大変危険です。
それも、支えなしに無理に立ち上がろうとするから起こってしまうことなのです。
手すりがあれば、身体に負担をかけることなく立ち上がることができます。
そして膝や腰への負担も軽減してくれるのです。
何かに掴まったり支えられたりするのは最初は抵抗があるかもしれませんが、広い視野でみると高齢者にもお子様にも、誰にとっても安全で安心できる環境にするためのとても重要なものだと言えます。