漆喰壁とは
部屋の内装を塗り壁にする場合、漆喰壁や珪藻土が選択肢として考えられます。
漆喰壁の特徴として、防水性に優れているという点が挙げられます。
下地が土壁でさえあれば、湿度を保つことが可能で結露を防ぐことができます。
多孔質で粒子が細かいためで、建物の劣化を防ぐ機能があると言えます。
ただ、現在の下地は石膏ボードであることがほとんどで、湿度を調節する機能を望むのであれば、珪藻土のほうが良い場合が多いようです。
建築基準の耐火性能に適合している所も優れている点の一つで、ほとんどが不燃性の素材でできているため燃えにくいという特徴があります。
化学建材のように燃えた時に有害物質が発生するおそれもありません。
また、カビの繁殖を抑えることが可能で、漆喰の強アルカリという性質によって殺菌機能を発揮することができます。
有機物を分解し、ダニや菌類の増殖を抑制する力があり、化学物質の吸着分解にも効果があると言われています。
漆喰は鳥インフルエンザ対策で撒かれた石灰にも含まれており、抗菌性能に長けていることが分かります。
炭酸カルシウムが成分中に含まれているため、静電気を溜めづらく、ほこり等の汚れが付きにくいというメリットもあります。
白色等の汚れが目立ちやすい色でも、長期間きれいに保つことができ、臭いに関しても悪臭を防ぐことが可能です。
漆喰は安全性が評価されていて、化学接着剤を使用する必要がないため、自然素材としても注目を集めています。
塗った後、空気中の二酸化炭素と反応して固まるため、シックハウス症候群の原因物質となる揮発性の有機化合物が発生することがありません。
見た目に関してですが、粒子が細かいため表面が非常に滑らかです。
色は白が基本ですが、いくつかのバリエーションがあります。
表面がぼろぼろしないので、掃除の点でも優れています。
少し汚れが付いてしまった場合は、消しゴムやカッターを使って処理することができます。
また、年数がある程度経過して全体の汚れが気になってきても、薄めた漆喰をローラーで塗るといった対処が可能です。
同じ塗り壁として、良く珪藻土と比較されますが、壁の質感がざらざらしていたほうが良いのであれば、珪藻土を選択することも考えられます。
ただし、珪藻土は固めるために接着剤を使用する必要があるため、寿命や安全性に関してはその材料によって大きく異なることがあります。
漆喰も調湿性能に関しては、使用されている材料によって違いがあるため、その部分は注意しておきましょう。